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先日のスプリンターズステークスではロードカナロアがサクラバクシンオー以来19年ぶりの連覇を達成。

海外含めGⅠを5連勝で、まさ歴史的名馬として走りを見せたと思います。

スタートは他馬と五分というレベルで、出たなりの中団につける展開。
まあ予定通りの戦術だったので慌てる事はなかったでしょう。

ただ、先頭がハクサンムーンで軽快に逃げていましたし、四角のまくりは少し遅れました。
仕掛けどころでは思ったより前に迫れず岩田騎手も一瞬は焦ったんじゃないでしょうか?

しかし最後の急坂にさしかかると脚力と底力の違いを見せつけるような伸び脚で、キッチリと前を捉えて差し切りました。

ペースが速くなるのは大体見えてましたから、まあ貫禄の走りと言ってよいでしょう。

引退レースは12月の香港になるようですが、個人的にはぜひ香港マイルに勝ってもらいたいですね。
香港スプリントと香港マイルのどちらの価値が高いかは難しいところですが、安田記念の勲章を活かすには香港マイルのタイトルは非常に大きいのではないでしょうか。

以前にも書きましたが、この馬はサンデーサイレンスどころかロベルトRobertの血も入っていませんので、サンデーサイレンス系の牝馬には非常に付けやすい馬なんですね。

しかもキングマンボKingmamboの系統は産駒の距離の融通も利くし、米・欧・日と世界中で複数のGⅠ馬を出しています。
直仔も種牡馬として成功していて、しばらく勢いは衰えそうにありません。

代表例としてロードカナロアの父キングカメハメハが日本で大成功しているのはご承知の通りですが、
欧州で活躍しているキングスベストKingsbestからは凱旋門賞馬のワークフォースWorkforceや日本ダービー・天皇賞のエイシンフラッシュも出ています。

ロードカナロアも国内はおろか世界中の馬産地から注目される存在になる可能性を秘めているのです。

惜しむらくは同世代の世界最強スプリンター・ブラックキャビアとの対戦機会が無かったことですが、来年からも楽しみな馬なのは間違いありません。

9/8に阪神競馬場の芝1200mで行われたセントウルステークス(GⅡ)は、2番人気のハクサンムーンがやや出負けしながらも二の脚でハナを奪うと快調に逃げ、四角から進出してきた1人気のロードカナロアをクビ差抑えて快勝。本番に弾みをつけました。3着は3人気のドリームバレンチノが確保し、馬券的には堅い決着となりました。

ハクサンムーン56kgでロードカナロアが58kgという斤量差。さらにロードカナロアが休み明けということを考えれば、まだ力量が逆転したということでは決してありませんが、それを差し引いてもこのハクサンムーンの勝利は色々な意味で大きいと思います。

ハクサンムーンがサマースプリントシリーズの優勝がかかっていたとはいえ、陣営の大目標はGⅠ制覇であることは示唆されています。
追い切りは絶好だったようですが、アイビスSD後に息抜きの短期放牧に出しているように、余力は残しているように見えました。本番を見据えた上でここで勝てたのは重要です。

また、若干にしろ出負けした中でリズムを崩さずにレースを運べたのは大きかったでしょう。
ほかに特に逃げ馬がいなかったという利があるものの、四角手前では若干息を入れる余裕があったようにも見えました。
精神面での成長も明らかで、楽しみはさらに大きくなったと言えます。

もちろんスプリンターズステークスは厳しいレースです。

もともと中山芝1200は逃げ馬に厳しいコースですし、フォーエバーマークという強い逃げ馬も出てくるでしょう。ロードカナロアも今度はハクサンムーンを目標にしてくるはずです。

しかしそれでも、ハクサンムーンを1年以上追い掛けてきた私は断言します。

この馬は予想以上に強くなっています。ただ速いだけの馬ではなくなりました。
もはや馬券的なうま味はなくなりましたが、今度は真っ向から絶対王者に勝負を挑めるところまで昇ってきたということです。

一方、ドリームバレンチノは3着を確保したものの、前2頭からは0秒6離されてしまいました。
かなり恵まれた展開にならないとここからの挽回は難しいかもしれませんね。

6/23に阪神競馬場で行われたGⅠ・宝塚記念は、出ムチを使って好位にとりついた2人気のゴールドシップが直線力強く抜け出し3馬身半差の圧勝。2着には道中2番手から粘った5人気のダノンバラードが入り、3着にはゴールドシップにねじ伏せられた1人気のジェンティルドンナという結果でした。

まあ力のいる馬場になるかなとは思いましたが、ゴールドシップにとっては良い条件だったかもしれません。
しかし出ムチをくれてある意味強引に好位に取りついて、しかも3コーナーから追いどおしでこの圧勝劇ですから、騎手にとっても見ている方にとっても何ともスタミナを要求される馬だとつくづく感じました。

ただ、今回は頭数が少なかったので好位の位置取り争いが激しくならなかったのが、レースをスムーズ?に運べた要因だとも言えます。これが秋の天皇賞のように位置取り争いが激しくなるレースでは、また前半で後ろに置いていかれる可能性もあります。今後も安泰とは言えないでしょう。

しかしゴールドシップと内田騎手にとってはレースぶりに進展を見せた収穫のあるレースだったでしょう。
年内は国内レースに専念ということで、有馬記念に向けて秋の天皇賞かジャパンカップのどちらかは勝ちたいところでしょうね。

私はダノンバラードが頑張ってくれたおかげで馬連と三連複を拾わせてもらって、プラス収支でありがたい事です。ゴールドシップを◎に出来なかったところが相変わらず馬券下手ですが、まあ積極的に行ってくれた川田騎手さまさまです。

フェノーメノはどうにも勝てる展開が限られた馬のようです。ダービーや春の天皇賞を見ていると、ある程度スタミナを要しながらも上りが必要になるレースでは強さを見せます。今年も秋の天皇賞は期待できそうですが、馬券の買い時が難しい馬ですねえ。

ジェンティルドンナは恐れた通りイマイチ覇気が見られませんでした。ゴールドシップにぶつかって跳ね返されたら萎縮してしまった感じでしょうか?それにしても岩田騎手は最近意識的に他馬にぶつけ過ぎだと思います。競走妨害の規定が変わったのでああいった行為はかなり大目にみられるようになったのですが、ちょっとあからさま過ぎて興をそがれますね……

6/2に東京競馬場で行われたGⅠ・安田記念は、1人気の短距離王者ロードカナロアが中団待機から直線で抜け出し、真っ向勝負を挑んできた12人気ダノンシャーク(3着)を競り落とすと最後追い込んできた3人気ショウナンマイティ(2着)をクビ差しのいで勝利しました。

予想の回で予言したとおり、ショウナンマイティを切ったおかげで痛い目を見た私ですが、レースは非常に見どころがありました。

プライドを持って逃げたシルポートがレースを引き締め、ダノンシャークは1人気のロードカナロアに馬体を併せて真っ向勝負を挑んで行きました。ショウナンマイティも自分のスタイルを貫いた追込みであわやというところまで追い詰めましたし、なかなかよいレースだったと思います。

残念なのはマイラー路線の大将格だったグランプリボスとカレンブラックヒル。
グランプリボスは引っ掛かりっぱなしでムラっ気を露呈してしまい、カレンブラックヒルは最後の直線では全く闘争心の感じられない走りでした。
特にカレンブラックヒルは立て直すのは相当厳しそうです。『早熟の天才』で終わらせてしまうには勿体ない素材だと思うのですが……何とか復活して欲しいですね。

ロードカナロアはこれで押しも押されぬ短距離~マイルの歴史的名馬となるでしょう。ブラックキャビアが引退した今スプリントでやるべきことはあまり残っていないでしょうから、マイル路線で世界を目指していくのかどうかというのは大きな注目になりそうですね。去年の香港スプリントに続き今年香港マイルを勝てば種牡馬価値は相当高くなりそうですが……。

同じくサンデー系の血を含まないルーラーシップが戦々恐々としているかも知れませんが(笑)

5/26に東京競馬場で行われたGⅠ・日本ダービーは1番人気のキズナが後方3番手から直線一気の末脚で差し切り勝ち。2着には3人気エピファネイア、3着には逃げ粘った8人気アポロソニックが入りました。

武豊騎手はディープインパクト以来8年ぶりで実に5回目の日本ダービー勝利!いよいよ最強の天才ジョッキー武豊が帰ってきた、という感じですね。

もちろんキズナの脚質的にはこれしかない、という戦法ではありましたが、勝つために出来る最高のルート取りと最高のタイミングの仕掛けで、武豊の真骨頂では無かったかと思います。
昨年途絶えたGⅠ勝利年数の連続記録を見るまでもなく、ここ5年の低迷ぶりはそれ以前と比較してしまうとあまりにも悲惨な状態でした。もちろんまだ色々と問題はありそうですが、あの憎たらしいくらい強い武豊が帰ってくるのであれば、以前とは違う形で中央競馬を盛り上げてくれそうな気がします。

2着エピファネイアの福永騎手は惜しい競馬をしました。
久しぶりに気合のこもった福永騎手の騎乗が見られた気がしますが、馬の力はともかく武豊の天佑に少しだけ及ばなかったのかも知れません。
ただ、今回のような騎乗が出来るのであれば近いうちにまたチャンスは巡ってくることでしょう。

そして、このダービーの陰で今様々な想いにとらわれているジョッキーがいます。
キズナのデビュー戦と2戦目で鞍上を務め連勝した佐藤哲三騎手です。

皆さんもご存じでしょうが、佐藤騎手はキズナを連勝に導いた後、昨年の11月に壮絶な落馬事故に見舞われ、内ラチに全身を叩きつけられるなどして開放骨折を含む全身8か所の骨折で、生命の危機と言える状況にありました。
半年経った現在は少しづつリハビリを行える状態まで回復していますが、「今まで自分が乗った中で最高の馬」と公言してはばからなかったキズナが武豊でダービーを勝ったのですから、その心中はいかばかりでしょうか。

最近佐藤騎手は「腰が引けた騎乗しか出来ないなら引退する。でもまだやり残したことがあるという想いもある」として、数回にわたる左腕の神経修復手術を経ながら復帰を目指しています。

今では珍しくなってしまった勝負師気質の個性派ジョッキーで、私も大好きな騎手ですから、簡単ではないとは思いますが、是非ともまたターフに戻ってきてGⅠで燃えるような騎乗を見せて欲しいと心から願っています。

2018年10月
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